Java資格:最短ルート完全ガイド(2025年版)

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最短ルート=「いまの自分に合う試験を1回で通す」。
この記事は、試験の“最新体系”と“数字”に基づいて、迷いを最小化するための実践ガイドです。


まず結論(進路フローチャート)

  • 英語で受験できる最新版のLTSを狙う:
    • 最有力OCP Java SE 21(1Z0-830)
    • 実務の王道OCP Java SE 17(1Z0-829)
  • 英語に強くない/11教材が手元にある → **OCP Java SE 11(1Z0-819)**で“受け切る”のも合理的
  • 旧JPN(日本語ローカル)のGold/Silverレガシー。新規では基本非推奨(メンテが止まり、情報が古い)

試験比較(要点だけ)

試験 Javaバージョン 試験コード 問題数 時間 合格ライン 時間/1問の目安 一言メモ
OCP Java SE 21 21 1Z0-830 50問 120分 68% 2.4分 最新LTS/新構文やAPIまで幅広く出題。時間には余裕があるが問題は深め
OCP Java SE 17 17 1Z0-829 50問 90分 68% 1.8分 実務普及率が高い安定路線。時間管理が鍵
OCP Java SE 11 11 1Z0-819 50問 90分 68% 1.8分 既存教材の再利用で“最短”になりやすい
(参考・旧)Java SE 11 Gold JPN 11 1Z0-816-JPN 80問 180分 63% 2.25分 旧体系。新規受験の旨味は薄い

目安:68%=50問中34問正解で合格。


なぜ21 or 17が“最短”になりやすい?

  • 求人・現場のLTS主流:17→21の順で採用が進む。履歴書での訴求力が高い
  • 試験回数が1回:11/17/21はいずれも1試験完結(旧JPNの二段構えではない)
  • 教材・模試の充実:商用模試が豊富で“合格ラインから逆算”しやすい

出題のコア(21/17/11で重なる地帯)

  • 言語基礎:型・スコープ・クラス設計・継承/ポリモーフィズム・ equals/hashCode/compareTo
  • 関数型:ラムダ、メソッド参照、Stream(中間/終端、並列、Collector)
  • 例外処理:try-with-resources、例外階層、Checked/Unchecked
  • API群:Collections/Generics、java.time、I/O/NIO.2、正規表現、ResourceBundle ローカリゼーション
  • モジュール(Java Platform Module System)
  • 並行処理:スレッド、Executor、同期、atomic/Locks

21ではモダン構文(例:パターンマッチング系)や追加APIが強化される傾向。17はより“古典+モジュール+Stream深掘り”寄り。


6週間“一本路線”学習プラン(働きながら想定)

目標:最終週の模試で**安定して75%**を超えたら本番へ。

Week 1

  • 言語基礎(クラス設計、継承、抽象/インターフェース、レコードの有無は受験バージョンに合わせて)
  • 章末演習→要点ノート化(誤答は“なぜ”まで言語化)

Week 2

  • GenericsとCollections(Comparable/Comparator、Collectors実戦)
  • 小テスト→誤答にタグ付け(例:G-PECSC-HashMap-ordering

Week 3

  • 例外/I/O/NIO.2(Path/Files、walk、属性)
  • 90分模試#1(17/11)または120分模試#1(21)→復習ループ

Week 4

  • 日付時刻API/ローカリゼーション/正規表現
  • Stream総合演習(stateful中間操作や short-circuit の挙動を図で)

Week 5

  • 並行処理(スレッド/Executor/同期/atomic/Locks)
  • モジュール(requires/exports、 services)
  • 模試#2,#3:70%→弱点ドリル(タグ別にやり直し)

Week 6

  • 総合模試#4,#5:目標75–80%
  • 仕上げ暗記:APIメソッド一覧、例外種別、モジュール記述
  • 直前48時間は軽め(睡眠>勉強)

試験当日の“時短”戦略

  • 3分割法(90分試験の場合の例):
    1. 0–45分:易〜中問を一気に拾う(目安30問)
    2. 45–75分:中〜難問に腰を据える
    3. 75–90分:フラグ見直し(計算/読解系)
  • 捨て判断:コード長>30行 or 罠臭が強い問題は20秒で保留→後回し
  • 合格逆算:34/50で良い。満点は不要。時間が溶ける“重問”に執着しない

学習教材リスト(2025年版)

迷ったら「公式(無料) → 書籍1冊 → Enthuware模試」の三点セットで十分。下は試験コード別に使えるものだけを厳選。

公式(無料)

  • 試験ページ:Java 21 1Z0-830/Java 17 1Z0-829/Java 11 1Z0-819
  • 学習パス:Oracle MyLearn/dev.java(言語基礎・Collections・Stream API・I/O)
  • 仕様と変更点:JDK公式Java言語アップデート/JEP(例:JEP 441 Pattern Matching for switch

書籍(英語・試験直結)

  • OCP Java SE 21 Developer Study Guide(1Z0-830)/Sybex(Selikoff & Boyarsky)
  • OCP Java 17 & 21 Programmer Certification Fundamentals(1Z0-829/1Z0-830)/Hanumant Deshmukh
    ※章内クイズ中心。フル模試は付かないため、下記Enthuwareで補完
  • OCP Java SE 17 Developer Study Guide(1Z0-829)/Sybex
  • OCP Java SE 17 Developer Practice Tests(1Z0-829)/Sybex
  • OCP Java SE 11 Developer Complete Study Guide(1Z0-819/1Z0-817)/Sybex
  • OCP Java SE 11 Developer Practice Tests(1Z0-819/1Z0-817)/Sybex

模試(必携)

  • Enthuware JD+ V21(1Z0-830)20回前後/1200+問
  • Enthuware JD+ V17(1Z0-829)20回/1200+問
  • Enthuware JD+ V11(1Z0-819)20回/1000+問

使い方:テスト→弱点タグ化→解説精読→再テストのループ。平均65%→本番70%超を合図に受験。

動画講座(補助)

  • Pearson/O’Reilly:Java SE 21 1Z0-830 Cert Prep(動画)
  • Udemy:Java SE 21 1Z0-830向けコース(例:Andrii Piatakha)
  • O’Reilly動画:Java SE 17 1Z0-829(21時間+)
  • Coursera(Pearson):Java SE 17 1Z0-829 Specialization

無料ドキュメント(弱点潰し)

  • dev.java:Stream API連載、言語基礎、I/O
  • Oracle Java Tutorials(download.oracle.com)
  • Java Language Changes(JDK 21)JEP 441

日本語書籍は旧JPN(Silver/Gold)向けが多く、最新OCP(1Z0-819/829/830)と出題範囲がズレやすいので注意。


受験実務の注意点

  • 申込プラットフォームは科目・言語で異なる(英語はOracle側のOnVUE、日中語はPearson VUE管轄が多い)
  • 言語:最新OCP(11/17/21)の本流は英語。日本語は旧JPN系が中心で、最新科目は英語のみのことが多い
  • オンライン監督:静音環境・身分証・机上物品の制限を事前確認
  • バウチャー:有効期限・再受験ポリシーをチェック

よくある質問(意思決定の基準)

Q. 11と17/21、どれが転職に強い?

  • 21:最新LTSで将来性◎。新規学習なら筆頭
  • 17:現場の採用ど真ん中。すぐに活かしやすい
  • 11:教材資産がある人には“短期合格”の近道

Q. 英語が心配…

  • コードとAPIが中心。問題文はパターン化されているので、模試の英語に慣れれば十分対処可能

Q. 旧JPN(Gold/Silver)の価値は?

  • 履歴書では通じるが最新性で見劣り。これから始めるなら17 or 21一択

仕上げチェックリスト(前日〜当日)

  • 模試の弱点タグを3つだけ復習 → “全部やらない”勇気
  • APIの境界List.ofの不変/Arrays.asListの固定長 など)を言語化
  • sleep > study:本番の集中力が最強のチート

まとめ

  • 迷ったら17、攻めるなら21、資産があるなら11
  • 数字で逆算し、模試で暴れる。それが最短ルート。
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