「AIってなんだかむずかしそう…」って思われる方、けっこう多いんですよね。でも実は、Pythonをちょこっと動かすだけで、ほんの数行のコードで自分だけのAIが作れちゃうんです。しかも、今日はそれを5分で体験できる方法だけにギュッとしぼってお伝えします。
専門用語はできるだけ使わずに、「AIってこういうことか!」とすぐイメージできるように、できるだけかんたんで身近なたとえ話で説明していきますのでご安心ください。この記事を読み終わるころには、「あ、もうAI動かせるじゃん!」ってサクッと思えるはずです。
まずは“AIのしくみってなに?”からスタートして、次に5行で動く超シンプルな予測AIを体験。そして、ちょっとレベルアップしてChatGPTみたいに会話できるAIまで作ってみましょう。

「むずかしそうで手が出せなかった…」という方こそ、今日がAIデビューの日です。
さっそく一緒に、AIを動かしてみませんか?
PythonでAIを作る前に知っておきたい超基本
「AIって実際なにをしているの?」を小学生でも分かる形で説明
AIって聞くと、なんだか「頭のいいロボット」みたいに感じるかもしれませんが、実はもうちょっとシンプルな仕組みなんです。ざっくり言うと “たくさんの例を見せてもらって、そこからきまりを見つける” というだけなんです。
たとえば、あなたが友だちの字を見ただけで「これ、あの子の字だ!」って気づくことありませんか? あれって、何度もその字を見てきたから、「この形が似てるな〜」って自然に覚えてるだけですよね。
AIも同じで、いっぱいデータを見せてもらうと、「こういうときはこうなるんだな!」ってパターンをつかむんです。
だから、AIは魔法でも天才でもなくて、“例をたくさん見せてあげると上手になる子” くらいに思ってもらえるとちょうどいいです。
PythonでAIを作るときに必要な準備(インストール・環境)
では、AIを作るために「Pythonってどうやって準備するの?」という話なんですが、思っているよりずっとカンタンです。環境は大きく分けて 2 つあります。
① PCがなくてもOKな「Google Colab(無料)」
これがいちばん手っ取り早い方法です。
ブラウザで開くだけでPythonが使えるので、インストール作業はゼロ。しかもAIの学習に必要なライブラリも最初からたいてい入っています。
初心者の方には、このColab方式がめちゃくちゃおすすめです。「文字を書く→実行ボタンを押す」だけでスタートできます。

② PCに入れて使う「Anaconda(無料)」
自分のパソコンでしっかりPython環境を作りたい方は、Anacondaが一番ラクです。
Python本体と、AIに必要なライブラリがまとめて入っている“全部入りセット”みたいなものなので、「あれが足りない、これが必要」みたいなトラブルが起きにくいです。

pipでライブラリを入れる方法も超カンタン
AIを作るときは、「scikit-learn」みたいな便利な道具セット(ライブラリ)を追加して使うことがありますが、これも実は一行で入ります。
pip install scikit-learn
これだけです。むずかしい設定はほぼ不要で、コピペでOKです。

必要な準備はほんとにこれくらいで十分なので、「AIやってみたいけど大変そう…」と思っていた方は、ちょっと肩の力が抜けたんじゃないでしょうか。
次の章では、いよいよ 5行だけで動く超シンプルAI を一緒に作っていきます!
まずは5行でAIを体験!超シンプル予測AI
コピペで動く最小コード
ここからは、いよいよ本当にAIを“動かす体験”をしていきます。
むずかしいことは一切なしで、まずは 5行だけのAI を作ってみましょう。今回は、日常でもイメージしやすい「身長から体重を予測するAI」を例にします。
下のコードを Google Colab でも Anaconda でもコピペしてそのまま実行するだけ でOKです。
from sklearn.linear_model import LinearRegression
model = LinearRegression()
X = [[150], [160], [170]]
y = [45, 55, 65]
model.fit(X, y)
print(model.predict([[165]]))

これで、身長165cmのときに「だいたいこれくらいの体重かな?」と予測してくれるAIが完成です。
たったこれだけでAIが動くって、ちょっとテンション上がりませんか?
一文ずつコード解説
ここからは「難しく聞こえる言葉を使わず」に、できるだけ日常のイメージで説明しますね。
- from sklearn…
→ AIを作るための“道具箱”を呼び出しています。“AIの計算が上手な子”を連れてくるイメージです。 - model = LinearRegression()
→ 「この子に学習してもらうよ!」という準備の一行です。 - X と y のデータ
→ X は「身長の例」、y は「その身長のときの体重」。
つまり、AIに「こんな身長のときはだいたいこの体重になるんだよ」と教えてあげています。 - model.fit(X, y)
→ fit は「学習してね!」という合図です。AIがパターンを覚えるタイミング。 - predict([[165]])
→ 「じゃあ165cmのときはどうなる?」と質問している部分です。

実はAI学習の“本体”は fit の1行だけ なんです。他はほぼ準備。
これを知るだけで「AIって意外とシンプルじゃん!」って感じませんか?
初心者がよくつまづくポイント
1. X と y の形がちょっと特殊
X は「[[150]]」みたいに“二重カッコ”にしないとエラーになりやすいです。
これは“身長のリストの集まり”として渡したいからで、AIが読みやすい形に合わせているだけです。
2. ライブラリが入っていないエラー
No module named 'sklearn' と出たら、ただの未インストールです。
pip install scikit-learn
を一行実行すれば解決します。
3. Colabならほぼノーエラーで動く
Google Colabは最初から sklearn が入っていることが多いので、初心者にめちゃくちゃ優しいです。

「AIってこんな簡単に動くのか!」という体験をまず味わっていただけたらもう大成功です。
次の章では、さらにレベルアップして ChatGPTみたいに“会話できるAI” を作ってみましょう!
少しレベルアップ!ChatGPT APIで会話AIを作る
必要な準備とAPIキー設定
ここからは、さっきの「予測AI」とはちょっとちがう、会話ができるタイプのAI を作ってみます。
いわゆる ChatGPT みたいに、こちらが文章で質問すると、AIがちゃんと返事をくれるあれです。
実はこれもそこまでむずかしくなくて、準備はたったの2つです。
① OpenAIのアカウントを作る(無料)
メールアドレスさえあればOKです。
ログインすると「APIキー」という“合言葉みたいなもの”が発行できます。
② APIキーをPythonに教えてあげる
発行されたキーは、絶対に人に見せないようにしつつ、Pythonのコードの中でこんな感じでセットします。
import openai
openai.api_key = "あなたのAPIキー"
これで準備は完了です。
料金は有料ですが、数円〜数十円レベルで十分遊べるので、初心者でも安心して試せます。ほんとに少額でOKです。
最短の会話AIコード例
ここでは、できるだけ短く、10行以内で会話できちゃうAI を作ってみます。
次のコードをコピペするだけで動きます。
from openai import OpenAI
client = OpenAI()
user_text = "こんにちは!今日の天気教えて!"
response = client.chat.completions.create(
model="gpt-4o-mini",
messages=[{"role": "user", "content": user_text}]
)
print(response.choices[0].message["content"])
これを実行すると、ChatGPTみたいな返事がそのまま返ってきます。
「え、これだけで会話AIなの?」と思う方がほとんどで、実際その通りなんです。
Python側でむずかしい処理をしているわけではなく、OpenAIのサーバーが会話の頭脳を担当してくれていて、Pythonは「質問を送る」→「返事を受け取る」という橋渡しをしているだけなんです。
応用できるポイント
ここの会話AIは超シンプルですが、少し手を加えるだけでいろんな応用ができるようになります。
1. 「キャラ設定」を追加できる
たとえば“やさしいお姉さん風に返事してね”みたいな指示を入れると、そのキャラでずっと話してくれます。
messages=[
{"role": "system", "content": "あなたはやさしいお姉さんとして話してください。"},
{"role": "user", "content": user_text}
]
2. ずっと会話を続けるチャットアプリにできる
messages のリストに「過去の会話」を足していけば、
人間と同じように文脈を理解しながら話し続けるAIにできます。
3. 実際のアプリにもつながる
このコードはそのまま
などにも応用できます。
Pythonでメッセージを送れるなら、ほぼなんでも組み合わせ可能です。

予測AIとはまったくちがうタイプのAIを体験していただけたと思います。
「AIってひとつじゃなくて、いろんな種類があるんだな!」と感じてもらえたらバッチリです。
次の章では、ここからさらに成長するためのおすすめの学び方と無料教材をまとめて紹介します!
AIをもっと使いこなすための次のステップ
初心者におすすめの学習ロードマップ
ここまでで「AIって意外とできるじゃん!」と感じていただけたと思います。
ここからは、さらに一歩進みたい方に向けて、挫折しないための学び方をお伝えしますね。
おすすめの順番はこんな感じです。
- Pythonの基本だけ軽くおさらい
ほんとに“軽く”で大丈夫です。
変数って? if文って? くらいを知っていれば十分動かせます。 - AIライブラリに触ってみる(scikit-learn)
これがAI学習の入り口としてめちゃくちゃ使いやすいです。
難しい理論より「手を動かす」ほうが理解が早いので、どんどん実行してみてください。 - ChatGPT APIで小さなアプリを作る
ミニチャットアプリでもOK。
“自分が作ったものとAIがちゃんと会話できる”っていう体験が、次の学習意欲につながります。 - 必要になったら理論を学ぶ
最初から理論に行くと高確率で挫折するので、「必要になったときに調べる」方式が一番ラクです。
この流れなら、難しいところをすっ飛ばして“使えるAIスキル”がどんどん積み上がっていきます。
無料で練習できる環境と教材
実はAIの学習って、お金をかけなくてもかなり進められます。
ここでは初心者が安心して使える“無料セット”をご紹介しますね。
① Google Colab(無料)
ブラウザだけでAIを動かせる最強の無料環境です。
重たいパソコンがなくてもOKなので、学生さんや古いPCの方にもぴったりです。

② 公式チュートリアル(scikit-learn / OpenAI)
どちらも初心者向けにとても分かりやすくまとまっています。
特に scikit-learn のチュートリアルは、実際に手を動かしながら学べるので理解が早いです。


③ Python入門書(低価格帯)
もし文章で体系的に学びたい方は、千円台くらいの入門書を1冊だけ持っておくと安心です。
高い専門書はまだ必要ありません。
④ 学習用PCのカテゴリ案内(3〜5万円台)
もし「古すぎて動作が遅い…」という方は、3〜5万円台のエントリーモデルで十分学習できます。
高性能ゲーミングPCなどは全く不要ですのでご安心ください。

AI学習は“最初のハードルさえ越えれば、あとは遊ぶように覚えていける”のが最大の魅力です。
今日 AI を動かせたあなたなら、もう次のステップにも自然に進めます。
ぜひこの流れのまま、AIをもっと自由に使いこなしていってくださいね!
よくある質問
- QPythonってむずかしいですか?
- A
かんたんな部分だけなら全然むずかしくないです!最初は“AIを動かすために必要なところだけ”覚えればOKです。
- Qパソコンが弱くてもAIって動きますか?
- A
はい、Google Colab を使えば古いPCでもサクッと動きます。重たい処理はクラウド側でやってくれます。
- Qお金はどれくらいかかりますか?
- A
scikit-learn を使うAIは無料です。ChatGPT APIは有料ですが、初心者なら数円〜数十円レベルで十分遊べます。
- Q英語が苦手でも大丈夫ですか?
- A
まったく問題ありません!書くコードはめちゃ短いですし、日本語だけでAIと会話できます。
- Q途中で挫折しないコツはありますか?
- A
あります!「最初から理論に行かない」「まずは動くものを作る」「できたら少し改造してみる」この3つだけ守れば長く続きます。
- Q数学が得意じゃないとAIは作れませんか?
- A
ぜんぜんそんなことないです。むずかしい数学はAI側がやってくれるので、「仕組みのイメージ」だけつかめばOKです。
- Qスマホだけでもできますか?
- A
コードを書くならPCがおすすめですが、どうしてもならスマホ+Colabでも可能です。ただ、作業はちょっと大変です。
- QAPIキーって何ですか?
- A
AIにアクセスするための“合言葉”みたいなものです。自分専用なので、他の人に見せないようにしてください。
- QなぜAIは5行で動くんですか?
- A
むずかしい計算や学習の部分はすべてライブラリやAPI側がやってくれているからです。Pythonは“お願いする役”なんです。
- Qどのくらい勉強すればAIアプリを作れますか?
- A
早い人だと、この記事レベルの内容をそのまま応用して 1日で簡単なチャットアプリ を作れます。
